30歳から始める歯列矯正(開咬)記録

歯列矯正を始めたので、初回相談から経過までをまとめておこうと思って作りました。

ワイヤーがつきました

ブラケットを奥歯につけて1週間が経ちました。
今日ついに、前歯にもブラケットをつけ、ワイヤーを入れました。

歯が痛くなることを覚悟していたのですが、歯は案外まだ痛くなくて食べ物を普通に噛めそうです(治療後5時間時点)。


しかし、想定外だったのは頭痛が酷いこと。
もともと私は重度の片頭痛持ちで、確かに様々な要因で簡単に頭痛が起こりやすいタイプでした。

なので、よくよく考えれば頭痛が起こってもおかしくないのですが、今のところ帰ってきてから何も手につかず横になっています。
カロナール(一般の鎮痛薬)が効かなかったので、今イミグラン(片頭痛治療薬)を服用して様子を見ています。
少し吐き気もあるので、もう少し酷くなってきたらその薬も飲もうかな。


これを3年やっていくのはしんどいなぁ…という気持ちで、少しだけ心が折れかけています。

でも、奥歯がぼろぼろになってどんどん失われていくよりは良いよね…としばらく我慢してみます。

矯正治療が始まりました + ここまでのスケジュール感

色々調べたり悩んだりしたので大分時間はかかってしまいましたが、今日やっと矯正装置(ブラケット)を奥歯だけに付けました。
来週前歯にもブラケットを付けて、ワイヤーを通すそうです。
ブラケットをつけるだけなら特に痛いことや嘔吐反射が起こることはありませんでした。


○金属のブラケットか透明なブラケットか?

〈金属のメリット〉
・治療期間が若干短いことが多い
・食べ物などの汚れが取れやすい
〈透明のメリット〉
・矯正器具が目立ちにくい

デメリットはそれぞれの逆です。
一刻も早く治療を終わらせたかったので、私は金属のブラケットを選びました。今はマスクして出歩くことが多いですしね。
あとカレーとか着色しやすそうなものが食べやすいのもいいなと思いました。

○ブラケットを奥歯に着けて思うこと
・まだワイヤーは付いていないので、歯が動かない分痛みはない。
・ブラケットが口周りの内側に当たるので、粘膜がショリショリ削れてちょっとだけ痛いというか悲しい。
・全力でイーっと口を横に開くと、比較的痛くない。
・食べているときにものが挟まったり変なところに留まったりする違和感がすごい。
・歯磨きすると見えていなかった食べ物の破片が出てくる。
・もう早く終わりたい。(別に何かが苦しいわけではないんですが…)


※ちなみに、ここまでのスケジュール感は、以下の通りです。

1. 一般歯科での指摘、矯正しようと思い立つ→4月中旬
2. 初回相談→5月下旬から6月末
3. 検査診断→7月中旬から8月中旬
4.矯正器具つけはじめ→9月中旬

といった感じです。
社会人などで平日の予約が取れない場合、矯正を思い立ってから実際の治療開始までに結構日数がかかると思っていた方が良さそうだと感じました。

抜歯矯正か非抜歯矯正か

2医院での診断の結果、1つは抜歯矯正、もう1つは非抜歯矯正と方針が別れてしまいました。
抜歯矯正か非抜歯矯正かは結構方針が別れやすいらしく、悩みの種になりやすいようです。(実際なってる)

そこで、まず過去の開咬の治療方針などの詳しい情報収集を行い、その後抜歯矯正と非抜歯矯正のそれぞれについて調べました。


① 開咬の治療方針について

○開咬の治療ガイドラインはあるか?
開咬の治療ガイドラインは作られていませんでした。ガイドラインがあれば一発だと思っていたので残念。

pubmedで開咬の抜歯・非抜歯矯正の論文を検索(ざっと)
抜歯した方がやや後戻りがしにくかったが、後戻りには舌癖などの影響の方が大きいという論文はありました。
しかし、どちらの治療の方が良いなどと述べているものは見つかりませんでした。
(論文見つけるのが苦手なので、うまく検索できなかっただけかも…)

○インターネットで開咬の症例を検索
非抜歯で開咬を治療した症例が2例見つかりました。
うち1例は重度ながらも、Eラインまで改善していました。すごい。

以上から、治療法の優劣についてはわからなかったものの、抜歯例がほとんどだということはわかりました。


② 抜歯矯正と非抜歯矯正の比較

○抜歯矯正のメリット、デメリット
〈メリット〉
・上下顎前突(ゴボ口)の場合、横顔のEラインが整いやすい(歯を抜くことで前歯を奥に引っ込めるスペースができるため)
・開咬の治療が非抜歯よりも行いやすい
・歯並びのがたつきがある場合整えやすい
〈デメリット〉
・健康な歯を抜いてしまう
・場合によっては、歯のアーチが小さくなることで、舌の位置が奥になってしまって気持ち悪くなったり呼吸が苦しくなったりすることがある

○非抜歯矯正のメリット、デメリット
〈メリット〉
・健康な歯を残しておける
・舌の位置が奥に行ってしまうことによる副作用は考えにくい
〈デメリット〉
・開咬(特に重度)の非抜歯症例がほぼない
・抜歯をせずに、スペースが足りないところに無理やり歯を並べると、噛み合わせが逆に悪くなることがある
・上下顎前突(ゴボ口)の場合、Eラインの改善がされた例は少ない

非抜歯で必ず矯正します、とうたっているところで無理やり歯を並べて、結局抜歯矯正を行うという例がかなり多いようです。


こうやって挙げてみると、どちらもメリットデメリットがありますね。

私は、信頼できそうな先生で、無闇に非抜歯で並べることはしないだろうと判断した上で、舌が奥に行って体調が悪くなることが一番怖いと感じました。そのため、まず非抜歯矯正を行うA医院で治療を始めることにしました。

矯正治療の検査・診断

前回の記事と重複する内容ですが、私は2つの歯科医院で検査診断をすることにしました。ちなみに、検査から診断までは、場所にもよりますが2-3週間が必要とのことでした。

○検査、診断を受けた医院
・検査診断してからでないと具体的な治療方針が聞けなかった医院(以下、A医院)
・説明が丁寧、文書化されていた医院(以下、B医院)

○検査内容
・実際の顔や口の写真
・型取りをして、歯の模型を作る
・正面から撮るレントゲン
・セファロと呼ばれる横から撮るレントゲン

検査項目として、セファロがあることが重要だという話をどこかのサイトで見た気がします。
両方あったので一安心でした。検査の内容はほぼ一緒です。
(その他、CTを撮ったり、パソコンでシミュレーションできるところもあるみたいです)

私の場合、A医院の方が、歯の模型の噛み合わせの位置を、模型が完成してから再確認したり、金属の棒を用いて顔の各パーツの位置を測るやつ(名前が調べてもわかりませんでした)を用いたりと、検査が丁寧で好印象でした。

○診断内容
A医院
歯のアーチが小さいため、拡大しながら非抜歯でひとまず表側矯正を行う。
それでだめなら抜歯矯正に切り替える。

B医院
4番目の歯(第1小臼歯)の抜歯を行い、表側矯正を行う。

ここで、AとBで抜歯非抜歯と大きく方針が違ったことから、決断に苦しむこととなりました。

矯正歯科の初回相談

色々なサイトやYouTube動画で、初回相談はある程度多く受けた方がいい、という情報を得て、複数ヶ所の初回相談を受けました。

○初回相談に行った歯科医院の数
最初は5ヶ所を予定→結局7ヶ所に増えた
(うちでは治療できないので紹介状を書きます、といわれたところがあったため)

○初回相談しようと思った医院を選んだ理由
・日本矯正歯科学会の認定医以上の常勤医師がいる
・口コミを見て大体良さそう、あるいは実際に行った人の口コミを聞いた
・ホームページが胡散臭くない(あくまで主観)
・家から通いやすい

○初回相談で聞いたこと
・料金(検査診断料、基本料、処置料、保定料)
・支払いは分割できるか
・口腔筋機能療法(舌のトレーニング)をやっているか、コロナだけど今でもできるか
・治療方針
・治療にかかる期間
・虫歯ができたときどこで治療するか
・診療日、診療時間(HPの無いところのみ)
・(治せると言われたところは)開咬の症例がどのように治ったか、写真や歯型を見せてもらう

色々なサイトやYouTube動画で聞いておくとよいことが挙がっていたので、事前に何を聞くか目星をつけて挑みました。

なお、私はポイント還元があれば嬉しいなと思ったのでクレジットカードが使えるかも聞いたのですが、候補に残ったところはたまたま使えないところが多かったです。残念。

○初回相談の料金の幅
0円(1医院のみ) 〜 3500円

○所見
外科矯正が必要→5
・抜歯矯正→2
・非抜歯で始めて、必要に応じて抜歯矯正に切り替え→1

○持ち物
・メモ帳とペン(言われたことを細かくメモらないと比較検討のときに忘れたりごっちゃになったりするため)
・保険証(自費だからいらないかと思いきや、持ってきてと言われることが多かった)

この中で、
1. 検査診断を受けてから詳しい治療方針の説明をすると言われた医院
2. 説明が丁寧でやりとりがひたすら文書化されていた医院
の2医院の検査診断を受けました。
(多分検査を受ける前に医院を決める人が大半だと思いますが、優柔不断なため決めきれず…。)

歯列矯正を思い立ってから、はじめにやったこと

奥歯がしみることを相談した歯医者さんでは、
「うちではできないので大学病院を紹介します。高い確率で外科矯正(顎の骨を切る手術)が必要です」
と言われてしまいました。
これをきっかけに、まずは自分がどんな状態で、本当に手術まで必要なのかが知りたくて、以下の情報収集を行いました。


○開咬についての情報収集
・今どんな状態か、またその原因
・治した方がいい理由
・治療法にどんなものがあるか

○矯正歯科についての情報収集
・自分が行ける範囲の歯医者のうち、認定医以上が常勤医師としている矯正歯科
・自分が行いたいと思っていた口腔筋機能療法(MFT)ができる矯正歯科

なお、私の場合は
・日本矯正歯科学会ホームページ
・日本臨床矯正歯科医会ホームページ
・各歯科医院のホームページやYouTube動画
等を参考にしました。


開咬によるデメリットには、食べ物を噛みにくいほか、
・口内の乾燥や奥歯の傷み
 →虫歯ができやすい
・食べ物を噛み切りにくい
 →丸飲みして胃腸に負担がかかる
などがあるとのことです。

また、口呼吸や舌の位置が正しくないことが開咬に影響している場合多いそうです。私も舌が前に出る癖があり、それにより前歯が押し出されてしまうとのことでした。
その舌癖の改善のために、舌のトレーニングなどをする口腔筋機能療法(MFT)が必要だということもわかりました。

治療法に関しては、成人の重度の開咬には、外科矯正での治療が根治には必要になるとのことでしたが、ワイヤー表側矯正(抜歯あり)で改善できる例もそこそこあることがわかりました。
子供であれば、顎の成長等を利用してワイヤー矯正などでうまく治療できるので外科矯正は不要なようです。もっと早くやっておけばよかった。


私の場合、外科矯正を勧められたことには納得しました。しかし、大学病院になんだか通いにくそう(診療時間が短そう)なイメージがあったことと、他のところの治療方針も聞いてみたかったので、ひとまず矯正歯科の初回相談に行ってみることにしました。

はじめに

歯列矯正を始めるにあたって、沢山の方々のブログやSNSを参考にさせていただきました。
色々な情報がわかって勉強になったり、不安が拭えたりしたので、本当にありがたかったなぁと感じています。
自分も役に立つかはわからないけれど、自分でも見返せるし日記でも作ってみようかなぁ、という本当に気軽な気持ちで始めてみました。


○プロフィール
30歳女性
重度の片頭痛持ち
奥歯2本ずつでしか咬めない(開咬、骨格性)
上下顎前突(ゴボ口)
嘔吐反射が強い
嚥下能力が低い
20歳ごろの一時期顎関節症
一般歯科の先生には外科矯正を強くすすめられたものの、ビビリのため普通の表側矯正を希望


○矯正を始めたきっかけ
1年前くらいから奥歯がしみるようになり、それが奥歯でしか咬めないためその分多くの負荷がかかり、知覚過敏が起きていることがわかったからです。
このまま開咬を放っておくと、全ての奥歯が知覚過敏になるかもと言われ、嫌すぎたので歯列矯正を始めることにしました。

その他、昔からコンプレックスだったゴボ口も多少は改善されるかも…?と聞いたこともきっかけの1つです。


優柔不断なので、情報収集を始めてから器具をつけ始めるまで約4ヶ月かかってしまいました。